宝物になった、一枚の寄せ書きの話
どんなものでも入れられる、宝箱があったら。
それは例えば、次元を超えた広がりを持っていて、物や、思い出や、大切な人までも入れておける箱だったとしたら。
わたしは間違いなく、この一枚の寄せ書きと、それにまつわる時間の数々を、大切にしまっておくのだと思います。
研修を承った企業の社員さまから、寄せ書きをいただきました。
それは、写真や、イラストや、かわいい工夫がいっぱいで。
きっとみなさんで、手間ひまかけて作ってくださったことがわかる、心のこもった寄せ書きで、ひらいた途端に胸がいっぱいになりました。
こちらの企業に出会ったのは、確か1年以上も前のこと。その地で開催された接客セミナーに、社員のみなさまが参加してくださったことをきっかけに、その後、大きなプロジェクトの一要員として、女性社員さまの研修部門を承ったのでした。
約4か月にわたる研修は、思い出がいっぱいです。
社員のみなさんの笑顔。いつも明るく楽しげに研修を受けてくださったけれど、時には涙し、時に悩み、ひとり一人が同じゴールに向けて、たくさんの努力を重ねたことと思います。
「近いうちに、プライベートで訪問に来ますね。」
そう約束をし、しばしのお別れをした研修最終日。
初夏の休日を利用して、あの日の約束を果たしに、表敬訪問してきました。
新緑の美しい、自然豊かな地です。
山つつじが見事に咲いていました。
そして、この豊かな自然と共に迎えてくれたのは、社員のみなさんのいちだんと輝く笑顔。
研修で見る表情とはまた違った、プロとしての姿がそこにありました。
ひとりのゲストとしておもてなしをしていただき、サービスをうけるうちに、心はすっかり顧客目線に戻り、その場を思いきり楽しみ、またすっかり、彼女たちのファンになってしまいました。
「お客様とコミュニケーションをとるのが楽しくなりました!」
「お客様から、話しかけてもらえるようになりました!」
「お客様と接するときに、自信が持てるようになりました!」
ひとり一人と会話をすると、口々にうれしい報告をしていただき、胸がいっぱいになりました。
みなさんとの出会い。当初の緊張した表情から、どうすれば、最大限にひとり一人の魅力を引きだせるかを考えた日々。研修の時間。みなさんの涙と笑顔。
そして、その全てがこめられたような、一枚の寄せ書き。
どれもが、私の宝物です。
これからも、一ファンとして、このすばらしい企業と、商品と、社員のみなさんのことを応援しつづけたいと思います。
本当にありがとうございました。
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