お客様を楽しませる仕事につく人に、必要なこと
「上手にやろう、としなくていいです。まずは、楽しんでください。」
今回の研修で、言い続けたフレーズ。
某ガイドさまへの研修でした。
ガイドは人前に立つのがお仕事ですので、研修でも、お客様に見ていただく練習になるようにと、ロールプレイングを多く交えます。
「では、おひとりづつ順番に、前にでてやってみましょう!」
こうして指名をすると、どうしても「緊張」が前にきてしまう。緊張するのは、「うまくできるかなぁ。」「みんなにどう思われるかなぁ。」といったように、自分に意識が向いてしまうからです。
だからこそ、「上手にやろう、としなくていいです。まずは、楽しんでください。」。
このフレーズを繰り返し伝えました。
自らが「楽しい」に浸りきること
彼女たちには”お客様に楽しませる”という、お役目があります。
そのためには、まずは自分が心底、ツアーガイドの仕事を楽しむこと。
NLP心理学のスキルのひとつに「ステートのコントロール」というものがあります。ステートとは、直訳すれば”状態”のこと。
喜び・歓喜・自信・好奇心・躊躇・緊張・不安・恐怖などの感情になったとき、自分がどんな心理状態・身体的状態になるかを思い起こし、自分をその状態に持っていくというものです。
このステートのコントロールを利用し「楽しい・わくわく」の感情に、しっかり浸りきってもらいました。
”お客様を楽しませるには、まず、自らがとことん楽しむこと”
この真髄を徹底してお伝えしたら、みんな、見違えるように成長し、本人も仲間も思わず感極まって涙するほどに。
彼女たちの努力の結晶に、わたしも涙してしまいました。
大切なのはやはり、テクニックではなくて、ハート。
研修の夜、ホテルでそんな1日を、静かに振り返りました。